やけどの治療
当院では、怪我ややけどの治療を専門的に行っております。
怪我ややけどの治療において初期治療はとても大事です。
当院は予約制ですが、怪我ややけどの患者さんに対しては予約がなくても診察は可能です。
受診の前にお電話をいただければ幸いです。
全て保険診療で行います
やけどとは
やけど(熱傷)は日常生活において最も多い怪我の一つです。
皮膚が熱によってダメージを受けた状態を言います。
将来的に凸凹やひきつれ、そして色素沈着・脱失をおこした傷跡になることがあります。
早めに適切な治療を開始することで、将来的な傷跡をきれいにすることができます。
原因
熱い液体や、アイロンやコテなどが皮膚に接触して起こります。
その他にも、湯たんぽによる低温やけどや、酸やアルカリなどによる化学やけど、電気による電撃傷もあります。
子供では、机の上の味噌汁などによる顔から胸腹にかけてのやけどや、炊飯器の蒸気による手のやけども多く見られます。
初期治療
やけどをしてから30分以内に、水道水で20分程度冷やすことが理想です。
氷などで冷やしすぎると反対に凍傷になることがあります。
痛みが取れたら冷やすことをやめて、また痛くなったら冷やすなどを繰り返してください。
痛みは、1日前後はつらいですがそのうち落ち着いて来ます。
痛み止めなども我慢せず内服してください。
また、水ぶくれは無理して取らないでください。
症状、治療期間
やけどは受けた熱のダメージにより、Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分かれます。
治療期間は、Ⅰ度:数日、Ⅱ度:2〜4週間、Ⅲ度:2〜3ヶ月間程度です。
年齢ややけどの部位や原因などでも前後します。


出典:一般社団法人日本形成外科学会 新鮮熱傷 1. やけどの症状 図9 表1
治療について
治療は湿潤療法で行います。決してやけどを剥き出しにしたりして乾燥させないでください。
具体的には、しっとりとしたワセリン等の軟膏で、傷を少し湿らせた状態で保護してください。
毎日自宅で処置をしていただき、当院へは週に1〜2回通院してください。
クリニックでは傷が治療の方向へ向かっているかどうかをチェックします。
お子さんのやけどでも処置は自宅で行っていただきます。
クリニックで行うよりもご両親と一緒に自宅で処置を行う方が
お子さんの気持ちの安定に繋がり傷の治りも早くなります。
もし自宅での処置でお困りの場合、医師会の訪問看護(江東区医師会訪問看護 03-3646-5500)などにご相談ください。
処置について
毎日の処置においては、重症の感染症を起こす危険性があるため
決してサランラップやキズパワーパットは使用しないでください。
使用するものは、ワセリンとフィブラストスプレー、くっつかないガーゼです。
- 1.シャワーなどで濡らしながらガーゼを外して、ソープなどを使用して優しく洗ってください。
その後清潔なタオルなどで水分を拭き取ってください。 - 2.フィブラストスプレーが処方されている場合、スプレーして30秒程度お待ち下さい。
- 3.ワセリン軟膏をつけたくっつかないガーゼでやけどを覆い、テープや包帯などで固定してください。
フィブラストスプレー(bFGF製剤、科研製薬)について
フィブラストスプレーは、日本熱傷学会のガイドラインで早期からの使用を勧められている薬剤です。
特にⅡ度のやけどでの使用は効果的です。最初はしみますが数日で慣れて来ます。
この製剤は
- 1.やけどの治療機関を短くする
- 2.治った後の傷跡を改善する、という効果が証明されています。
値段は3割負担で3,000円前後かかります。
低温やけどについて
湯たんぽなどによる低温やけどは、他のやけどよりも熱のダメージが大きいために
皮膚が全層で壊死してしまうⅢ度のやけどです。
そのため普通のやけどよりも治療期間は長くなります。
治療の流れとして
- 1.皮膚の壊死組織がはっきりする(1〜2週間)
- 2.壊死した皮膚が取れてくる(1〜2ヶ月)
- 3.傷が周りから治る(1〜2ヶ月)
となります。
局所麻酔を用いて壊死した皮膚を除去することもありますが、基本的には保存的に治療を行います。
使用する軟膏や処置方法は随時変わっていきますので医師の指示に従ってください。
※テープ・包帯などの衛生材料は、隣の総合薬局で売っております。
※もしやけどから滲出液が多い場合はガーゼだけ交換してください。
Q&A

Q、将来の傷跡はどうなりますか?
- A、もちろん将来の傷跡はご心配かと思います。ただ、将来的な傷跡をきれいにするために最も大事なことは、やけどを早く治すことです。当院ではやけどが治った後の傷跡も一緒に治療していきますのでまずはやけどを治すことに集中しましょう。
Q、最近痛みが強くなって来ていますがどうすればいいですか?
- A、痛みが強くなって来ている原因として、バイキン感染が考えられます。特に動きすぎたりするとバイキン感染は強くなります。安静にして軽く冷やしてください。そして早めに再受診をしてください。
Q、やけどからの滲出液が多いのですが・・・
- A、初期の頃は滲出液が多くガーゼの上まで滲み出て来てしまうことがあります。その際は1日に2回くらいまではガーゼを交換してください。おむつやナプキン、ペット用の防水シーツなどをガーゼの上に貼って漏れ出てくる滲出液を吸水させることも有効です。ガーゼ交換の際、フィブラストスプレーは1日1回だけで十分です。
当院院長は日本形成外科学会専門医、日本熱傷学会認定熱傷専門医、日本創傷外科学会認定専門医です。
怪我ややけどに関する疑問や不安は何でもお聞きください。
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クリニック概要
きずときずあとのクリニック
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- 当院は完全予約制となっております、受診を希望される場合は必ずご予約をおとり下さい
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- 他院で受けられた美容外科治療の修正は行なっておりません、来院されましても治療や他医療機関への紹介はできません
- 緊急の患者さんの対応などで予約時間をお待たせすることがございます。ご理解いただければ幸いです
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