初診時は、ご記入いただいた問診表をもとに、医師が診察を行います。
お悩みをじっくり伺い、傷跡の状態やどの程度の改善を望まれるかなどの確認をさせていただいた上で、患者さんお一人お一人に合わせ、最適な治療をご提案いたします。
治療期間や費用の説明も行いますので、ご不明点やご不安な点などはお気軽にお尋ねください。
内容にご納得いただき、治療を希望される場合は、同意書をご記入いただき、治療の日程を決定いたします。
目次
傷跡は、通常、時間の経過とともに白くて柔らかい「成熟瘢痕(せいじゅくはんこん)」になりますが、炎症が落ち着く前に紫外線などの強い刺激を受けると色素沈着を起こし、黒または茶色く変色してしまう場合があります。
傷跡の色素沈着は、皮膚の表面(表皮層)にある「メラノサイト」という細胞から大量に分泌されたメラニン色素が表皮や真皮に沈着することで起こります。
「色素細胞」とも呼ばれるメラノサイトは、紫外線などの強い刺激を受けると活性化して、肌を守るために大量の「メラニン色素」を生成します。
適量のメラニンであれば、新陳代謝(ターンオーバー)により、一定期間のうちに皮膚の外に排出されますが、量が多すぎる場合にはターンオーバーが追い付かなくなり、排出しきれないメラニンが傷跡に蓄積されて色素沈着を起こします。 色素沈着を起こすおもな原因は紫外線による刺激ですが、衣服の擦れや、傷跡を引っ掻く、といった物理的な刺激(摩擦)でも起こる場合があります。そのため、治ったばかりの傷跡は、十分な紫外線対策を行うとともに、できるだけ刺激を与えないよう大切に保護することが大切です。
紫外線にさらされやすい顔や腕、足などの傷跡は、特に色素沈着が起こりやすいのが特徴です。身体の機能的には特に問題ありませんが、人目に付きやすい部分であることから、傷跡の大きさや状態によっては大きなコンプレックスになってしまい、患者さんのQOL(生活の質)を大きく下げてしまうことがあります。
このようなお悩みを軽減し、患者さんの生活をより良くするため、当院では、傷跡の色素沈着を改善する治療を行っています。残念ながら一度できてしまった傷跡というのは、完全に消すことはできませんが、形成外科的な治療を行うことで、色素沈着を薄く・目立ちにくくすることが可能です。
傷跡の色素沈着を改善するには、以下の3つのポイントがあります。
紫外線などの刺激が続くと、メラノサイトは活性化されたまま大量のメラニンを生成し続けるため、沈着した色素はさらに濃く、消えにくくなってしまいます。
メラノサイトの活性化を防ぎ、メラニンの産生を抑えるためには、日常的な「紫外線対策(UVケア)」と十分な「保湿ケア」で物理的な刺激から肌を守ることが必須です。
さらに、薬の内服や外用、レーザーなどの治療により表皮のターンオーバーを促進し、メラニンの排出を積極的に促すことで、より早く・より確実に色素沈着を改善させることが可能になります。
※ハイドロキノンとトレチノインは自費治療のため、初回は保険と同じ日にお出しすることは出来ません。
色素沈着した傷跡部分にレーザーを照射し、色素を薄く、目立ちにくい状態に改善します。
使用する「Qスイッチアレキサンドライト・YAGレーザー」は、周りの正常な組織にダメージを与えることなく、アザやシミなどの色素性疾患を治療することができるレーザーです。
ただし、効果が出るまでには複数回の治療が必要になるため、4週間前後の間隔で照射を行い、半年~1年程度継続することで、徐々に色素沈着が薄くなります。
治療時には、ゴムで弾かれるような軽い痛みがありますが、麻酔を使わずに治療が可能です。ただし、色素沈着の部位や大きさによっては麻酔クリームや麻酔テープが必要になる場合もあります。
皮膚にサリチル酸マクロゴールという薬剤を塗布し、皮膚表面の古い角質を除去することで、ターンオーバーを促進する治療です。ニキビ跡の色素沈着などの治療に適しています。
色素沈着を伴う成熟瘢痕のレーザー治療は以下のような流れで行います。
初診時は、ご記入いただいた問診表をもとに、医師が診察を行います。
お悩みをじっくり伺い、傷跡の状態やどの程度の改善を望まれるかなどの確認をさせていただいた上で、患者さんお一人お一人に合わせ、最適な治療をご提案いたします。
治療期間や費用の説明も行いますので、ご不明点やご不安な点などはお気軽にお尋ねください。
内容にご納得いただき、治療を希望される場合は、同意書をご記入いただき、治療の日程を決定いたします。
治療当日は、洗顔・クレンジング、麻酔(必要な場合のみ)などの準備を行います。
※貼るタイプのテープ麻酔は、事前にお渡しするテープを受診の1時間前に貼ってきていただきます。塗るタイプの麻酔クリームの場合、来院してからクリームを塗り、30分~1時間お待ちいただいてからレーザーを行います。
レーザーを照射します。
傷跡の部位や大きさによりますが、照射時間は数分程度が目安です。
治療後は、外用薬の塗布、ガーゼやハイドロコロイド製剤による保護などを行います。術後の腫れを最小限に抑えるため、クーリングが必要になる場合もあります。
処置が終わりましたら、術後の経過が良好になるよう、ご自宅でのケアの方法や注意点などをご説明いたします。処置方法や経過についてなど、不明点やご不安な点があればお気軽にお尋ねください。
治療の経過を良好にするため、レーザー治療後のケアは非常に重要です。
以下のような点に気を付けましょう。
基本的に治療は全て自費となります。
自費治療の場合、当院では、初診料3,300円、再診料1,650円(税込)をいただいておりますのでご了承ください。
内容 | 料金 |
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ビタミン剤3種セット *シナール、トランサミン、ユベラ *各100錠(30日分) (美白効果の高い内服のお薬) | ¥5,500 |
シナール(100錠) (美白効果のある内服のお薬) | ¥1,650 |
ユベラ(100錠) (美白効果のある内服のお薬) | ¥1,650 |
トラネキサム酸錠 500mg(100錠) (美白効果のある内服のお薬) | ¥3,300 |
リザベン 100錠(30日分) (ケロイドに効果のある内服のお薬) | ¥1,100 |
フロモックス錠(3回/5日分) (化膿止め) | ¥880 |
ロキソニン 1錠 (痛み止め) | ¥55 |
柴苓湯 60包(30日分) (ケロイドに効果のある内服の漢方薬) | ¥11,000 |
Uvlock(7日分) (飲む日焼け止め) | ¥2,160 |
Uvlock(30日分) (飲む日焼け止め) | ¥7,020 |
エクラプラスター 20µg (ステロイド貼付剤) | ¥330 |
ビーソフテンローション 50g (保湿剤) | ¥880 |
ヘパリン類似物質クリーム 25g (保湿剤) | ¥440 |
ヘパリン類似物質スプレー 100g (保湿剤) | ¥2,200 |
ペンレステープ (麻酔テープ) | ¥220 |
ワセリン 10g | ¥110 |
プロペト 100g | ¥1,100 |
ゲンタシン軟膏 10g (抗生剤入りの軟膏) | ¥330 |
リンデロンVG軟膏 5g (ステロイド入り軟膏) | ¥330 |
ロコイド軟膏 5g (ステロイド軟膏) | ¥440 |
タリビッド眼軟膏 3.5g (抗菌作用の軟膏) | ¥550 |
アンテベート軟膏 10g | ¥550 |
※セルニューシリーズはニキビができにくい成分でクリニックのみで購入できます
内容 | 料金 |
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セルニュープラス クレンジングオイルジェル | ¥2,750 |
セルニュープラス ウォッシングフォーム | ¥2,200 |
セルニュープラス モイスチュアローションEX | ¥4,400 |
セルニュープラス モイスチュアミルクEX | ¥4,400 |
セルニュープラス UVクリーム | ¥3,300 |
内容 | 料金 |
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ビタミンCローション(冷蔵保管) (美白効果のある化粧品) | ¥5,500 |
内容 | 料金 |
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トレチノイン(0.05%/0.1%)(冷凍保管) (シミや色素沈着に効果のあるクリーム) | ¥4,000 |
グラファ ハイドロキノンクリーム (美白効果のあるクリーム) | ¥2,200 |
グラファ ハイドロキノンジェル(8g) (美白効果のあるジェル) | ¥3,300 |
ケイセイ ハイドロキノンコンシーラーHQ4% (冷蔵保管) | ¥3,300 |
セルニュー ハイドロキノンコンシーラーHQ2% | ¥3,850 |
範囲 | 料金 |
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シミ取り シミ直径10mmまで | ¥11,000 |
それ以上は5mmにつき追加料金 (診察代などはかかります) | ¥5,500 |
トーニング 肝斑 全顔 1回コース | ¥22,000 |
トーニング 肝斑 全顔 5回コース | ¥99,000 |
トーニング 肝斑 全顔 10回コース | ¥176,000 |
トーニング 頬のみ | ¥11,000 |
代金はすべて税込みになります。
全てのコースに、麻酔代や処置に必要な軟膏代が含まれますが、ご自宅でのスキンケアに推奨しているエンビロン(保湿剤)などの料金は含まれていません。
コンビネーション割引については、基本的に違うレーザーを同時に行う時のみ1割引となります。その他、レーザー治療の費用に関する詳細情報は料金表のページをご覧ください。
色素沈着を伴う傷跡は、普通のシミよりも治療に時間がかかります。部位や、その濃さによってもかなりの違いが出ます。是非一度ご相談ください。