削皮術によるリストカット跡・根性焼きの傷跡治療 | きずときずあとのクリニック 豊洲院 | 東京都江東区の形成外科・美容外科

削皮術によるリストカット跡・根性焼きの傷跡治療

リストカット跡・根性焼きの傷跡(2年以上経過して傷跡が白く落ち着いている状態)に対する治療法には、レーザー治療と手術があります。

手術療法には3種類あり、そのうちの一つに「削皮術(さくひじゅつ)」があります。

削皮術について院長が動画で解説

削皮術とは?

削皮術は、リストカット跡・根性焼きの傷跡と周囲をレーザーで削り、やけど痕のように変える手術です。手術では局所麻酔を使用するので、痛みの心配はありません。

また、傷が治るまでご自宅で「術後ケア」を行っていただき、傷が治った後は傷跡ダメージを補修して、傷跡を目立たなくするための「スキンケア」が必要です。

使用するレーザー:炭酸ガスレーザー

手術時間:約15分~30分

起こりうる合併症:引きつれ・肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん:傷跡の盛り上がり)など

<炭酸ガスレーザーの特徴>

炭酸ガスレーザーは細胞内の水分に反応して、熱エネルギーで組織を蒸散(蒸発させ外に出す)させます。周りの皮膚組織にあまり影響を及ぼさず、浅く削ることができるレーザーです。

削皮術の目的

削皮術は、リストカットや根性焼きの傷跡を「やけど痕のように印象を変えること」を目的としています。そのため、小範囲で細い傷跡やレーザー治療で効果が少なかったリストカット跡におすすめです。

削皮術
(図)リストカット跡に対する削皮術イメージ

削皮術のメリット・デメリット

削皮術のポイントは「レーザーで削って、早く傷跡の印象を変える」です。

削皮術に対するメリット・デメリットには、以下のような点があります。

<メリット>

  • 他から皮膚を持ってくる必要がない
    レーザーで削る方法なので、他の部分を傷つける必要がありません。
  • 簡単に行える手術
    昔からある手術法であり、皮膚を切り取るような手術ではなく、レーザーで削る手術となるので比較的簡単に行えます。
  • 術後安静が不要
    ギブス固定などによる術後安静は不要なため、仕事を休むなど日常生活の制限はありません。

<デメリット>

  • 術後の傷跡トラブルに注意が必要
    皮膚が引きつれる、盛り上がる(肥厚性瘢痕:ひこうせいはんこん)、色素沈着・色素脱失などがみられることがあります。
  • 自宅で術後ケア+スキンケアが必要
    傷が治るまで(2週間~1か月程度)毎日洗浄・スプレー薬・キズパワーパッドを貼る「お手入れ」が必要です。傷が治った後は、皮膚のダメージ補修や色素沈着予防のためのスキンケアをしばらく行います。
  • 太い傷跡は複数回施術する必要がある
    傷が深い「太い傷跡」は、削皮術1回では傷跡がすべて消えないことがあります。

削皮術が向いている方

  • 小範囲~中範囲の浅いリストカット跡がある方
  • 仕事・子育て中などの問題から、できるだけ早く傷跡の印象を変えたい方
  • フラクショナルレーザーで効果が出なかった方

レーザー治療とスキンケア

レーザーによる傷跡治療は「クリニックでの治療」に加え、ご自宅での「スキンケア」が重要な役割を担っています。

当院ではレーザーで削った傷が治ったら、半年~1年程度ビタミンA・Cが高配合されたスキンケア化粧品「エンビロン®」を使用したケアを行っていただいております。エンビロン®は、やけどの処置後にも使用しており、傷跡の補修や色素沈着の予防に効果的です。

また、必要に応じてハイドロキノン(シミ取りクリーム)など色素沈着を予防するための塗り薬を使用することがあります。

エンビロンシリーズ
(画像)エンビロンシリーズ

※エンビロン製品は、当院では直接購入できません。エンビロンのオンラインショップよりご購入いただいております。ご購入の際、「マイクリニック・サロン」の選択項目がありますので、当院「きずときずあとのクリニック豊洲院」を選択して、ご登録いただく必要があります。当院にて患者さんごとに製品レベルの設定が必要であり、マイクリニック登録がない場合、一部製品がご購入いただけません。詳しくは、以下のお知らせをご確認ください。

◆エンビロンの今後の購入の仕方について

削皮術の治療手順

01 【初回診察日】診察・治療説明・同意書の記入

傷跡の診察と治療のご説明を行います。ご同意いただける場合、同意書にサインをいただきます。
※初回診察当日はレーザー治療を行わない場合があります。

02 【レーザー施術日】診察・麻酔

施術部位に麻酔を注射します。

03 施術

レーザー照射を行います。 表面麻酔をしてから照射しますが、部位や患者さんによっては、軽い痛みを感じることがあります。終了後、炎症を抑えるための軟膏を塗布し、必要に応じガーゼで保護します。

04 ご自宅でのケア

傷が治るまでの約2~4週間、毎日ご自宅で洗浄・フィブラストスプレー薬をつける・キズパワーパッド(ハイドロコロイド製剤)を貼るといった「術後ケア」を行っていただきます。

傷が治った後は、傷跡の修復を助けて色素沈着などのトラブルを避けるためのスキンケア化粧品を毎日つけていただきます。

削皮術後の注意点

術後は以下の点に注意して、過ごしましょう。

  • 手術当日は手術部分を濡らさないようにして、翌日~抜糸まではシャワー浴のみ可能
    ※手術部分以外は通常通り洗ってOK
  • しっかり保湿
    乾燥するとかゆみが出ることがあるので、しっかり保湿をしてお肌の乾燥を防ぎましょう。
  • 念入りな紫外線対策
    レーザー治療の主な合併症である、色素沈着の発生要因に「紫外線」があります。日焼け止めを小まめに塗ってケアしましょう。
  • レーザー照射部位を強くこすらない・かさぶたを無理に剥がさない
    レーザー後のお肌は敏感です。照射部位をこすったり、かさぶたを無理に剥がしたりすると、メラニンの過剰生成が起こり、色素沈着を起こしやすくなります。
  • 飲酒・運動・サウナなどは1週間くらい控える
    飲酒・運動・サウナなど体が温まったり代謝が上がったりする行為は、レーザー照射した部分の赤みを強くしてしまう可能性があります。念のため、施術1週間くらいは控えた方が良いでしょう。

削皮術の費用目安

リストカット跡・根性焼きの傷跡に対する削皮術は、病気などによる障害の治療ではなく、整容目的(身なりを整えること)の治療となるので、保険適応が認められておりません*1

そのため、削皮術は「自由診療(自費)」となります。

*1(参考)形成外科と健康保険|日本形成外科学会

当院で行う削皮術の費用目安(税込み)は、以下の通りです。

※下記料金表に初診料・再診料および薬剤費用は含まれておりません。

削皮術【自由診療】

 料金
面状瘢痕 ~10㎠¥110,000
面状瘢痕 ~25㎠¥220,000
面状瘢痕 ~50㎠¥385,000
面状瘢痕 ~100㎠¥550,000

よくある質問

削皮術後の傷跡は、どのような見た目になるでしょうか?

削皮術の施術直後から、リストカット跡には見えなくなります。
なお、傷跡は色素沈着や色素脱失のある、痕の残った「重度のやけど痕」というような印象になります。
削皮術で使用する医療用レーザー治療器は改良・性能向上により、昔に比べて傷跡が綺麗になってきていますが、傷跡の綺麗さを最重視される場合には、当院でのみ行っている「戻し植皮術」をおすすめします。

院長からひと言

削皮術は、手軽に傷跡の印象を変えることができる手術です。

記事執筆者

院長村松英之
きずときずあとのクリニック豊洲院院長 村松英之

資格

日本形成外科学会専門医
日本熱傷学会専門医
日本創傷外科学会専門医
皮膚腫瘍外科分野指導医
小児形成外科分野指導医