ほくろ除去後の傷跡について | きずときずあとのクリニック 豊洲院 | 東京都江東区の形成外科・美容外科

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ほくろ除去後の傷跡について

はじめに

ほくろ除去は、美容外科で非常に人気のある治療の一つです。特に炭酸ガスレーザーや電気メスなど、簡単な治療が主流になってきており、手軽に受けられるのが特徴です。しかし、医師が傷跡が残る可能性をきちんと伝えないケースも多く、患者様自身も傷跡は残らないと勘違いしていることが少なくありません。

傷跡ができる理由

ほくろ除去後の傷跡ができる理由には、いくつかの要因があります。

1. 除去方法の違い
レーザー治療、切除縫合法、電気メスなどによる傷跡の違いがあります。

2. 個人の体質
ケロイド体質や肌のターンオーバーの速度が影響します。

3. 部位ごとの特徴
口周りや手足、体幹などは赤く盛り上がりやすい傾向があります。また、盛り上がらなくても将来的に凹んだ傷跡になることがあります。

4. 術後ケアの不足
レーザーを受けてから半年から1年はきちんとしたケアをしないと、きれいな傷跡にはなりません。適切なケアが不足すると、赤みや肥厚性瘢痕が残る可能性が高まります。

傷跡の種類

ほくろ除去後に見られる主な傷跡のパターンは以下の4つに分けられます。

  1. 赤く盛り上がる場合(肥厚性瘢痕)
    赤みがあり、盛り上がった状態の傷跡。適切な治療が必要です。
  2. 色素沈着
    炎症後の色素沈着として茶色や黒っぽい色が残る場合があります。
  3. 白く盛り上がった傷跡
    傷跡が白く目立つ状態で、盛り上がりが見られるケースです。
  4. 白く凹んだ傷跡
    傷跡が平坦ではなく、くぼんだ形で目立つことがあります。

当院で行う治療法

当院では、ほくろ除去後の傷跡に対してさまざまな治療法を提供しています。

  • 内服治療
    リザベンや柴苓湯などで炎症を抑制します。
  • 外用薬
    レチノール製剤やステロイド軟膏で皮膚の再生を促進します。
  • レーザー治療
    POTENZA、フラクショナルレーザーやロングパルスNd:YAGレーザー、を使用します。
  • 注射治療
    ケナコルトやボトックス注射で瘢痕を目立たなくさせます

症例の提示

症例1: 下唇のほくろに対して炭酸ガスレーザーによる除去後に白い盛り上がりが残ってしまった28歳女性に対して、フラクショナルレーザーで治療した症例

術前
1年後 (フラクショナルレーザー5回)
  • 病名:下顎部成熟瘢痕
  • 治療内容:フラクショナルレーザー(2cm以下、1個のみ)5回
  • 治療期間・回数:約1年間、1.5~2か月に1回レーザー治療
  • 費用(自由診療):総額75,000円~100,000円(診察代、ケア用品費用等を含まない)
  • リスク・副作用:水ぶくれ、痂疲形成、痛み、赤み、腫れ、あざ、出血、熱傷、発疹、瘢痕、色素脱失、色素沈着など。

症例2: 腕のほくろに対して炭酸ガスレーザーによる除去後に赤い盛り上がりと色素沈着が残ってしまった40歳女性に対して、POTENZAで治療した症例

術前
術後(POTENZA4回)
  • 病名:肥厚性瘢痕
  • 治療内容:POTENZAを用いての治療
  • 治療期間・回数:2ヶ月に1回、その後定期的な通院を経て1年から2年
  • 費用(自由診療):総額60,000円~220,000円(レーザー代、自宅でのスキンケア費用等を含む)
  • リスク・副作用:みずぶくれ、かさぶた形成、痛みによる不快感、術後の赤み、腫れ、あざ、出血、熱傷、発疹、瘢痕、軽い出血、色素脱失、色素沈着など。またごく稀に治療箇所の色が周囲の色に比べて一過性に明るくなる、又は暗くなる可能性があります

院長より

ほくろ除去後の傷跡でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。専門的な治療で、より美しい仕上がりを目指します。

記事執筆者

院長野村美佐子
きずときずあとのクリニック銀座院院長 野村 美佐子