Qスイッチアレキサンドライト&QスイッチYAGレーザーとは? | きずときずあとのクリニック 豊洲院 | 東京都江東区の形成外科・美容外科

きずときずあとのクリニック 豊洲院

豊洲駅
徒歩5
銀座駅
徒歩3
WEB予約 診療スケジュール

Qスイッチアレキサンドライト&QスイッチYAGレーザーとは?

Qスイッチレーザーは、極めて短いパルス幅(ナノ秒単位)で高出力を照射し、皮膚内の色素を選択的に破壊する治療です。当院ではQスイッチアレキサンドライト(波長755nm)とQスイッチYAG(波長1064nm/532nm)の2種類を使い分け、特に傷跡の色素沈着(炎症後色素沈着、白斑周囲の色素ムラなど)に対する治療を行っています。

当院での2つの治療目的

【1】傷跡治療

  • 炎症後色素沈着(PIH)
  • 赤みが引いた後に残る茶色い瘢痕
  • 白抜け周囲の色素ムラ

効果

メラニンを選択的に破壊し、正常皮膚との色調差を軽減します。Qスイッチアレキサンドライトは表皮〜浅い真皮層に存在する比較的浅い色素に効果的で、シミやそばかす、浅層の炎症後色素沈着などに向いています。一方、QスイッチYAGは真皮深層の色素に効果的で、ADMや深在性色素沈着に適しています。
特に炎症後色素沈着(PIH)や白抜け周囲の色素ムラに有効で、ケナコルト注射やボトックス注射、フラクショナルレーザー、POTENZA®との併用でさらに自然な色調改善が期待できます。

照射間隔: 4週間以上空けて月1回、目安回数: 年10回程度。

【2】美容目的

  • そばかす・シミ
  • ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
  • 深在性色素斑

美容皮膚科領域にも対応し、色ムラのない均一な肌色へ導きます。

治療の流れ

01 医師による診察・方針決定
02 洗顔・クレンジング
03 レーザー照射(QスイッチアレキサンドライトまたはQスイッチYAG)
04 クーリング・保護テープ貼付(必要時)
05 アフターケア説明

ダウンタイムと注意点

  • 照射部位の軽い赤み・腫れ:数時間〜1日
  • 薄いかさぶた:1週間程度で自然剥離
  • 紫外線対策必須(色素沈着予防)
  • 当日は飲酒・運動・長時間入浴を控える

メリット

  1. 選択的に色素を破壊し、正常組織へのダメージが少ない
  2. 傷跡の色素沈着に高い効果
  3. 深在性色素にも対応可能(QスイッチYAG 1064nm)

デメリット

  1. 照射後一時的に色が濃くなる場合あり
  2. 色素沈着や再発のリスク
  3. 複数回治療が必要

Q&A(よくある質問)

何回で薄くなりますか?

年10回程度が目安です。美容目的は3〜6回で変化を感じる方もいます。

痛みはどのくらい?

ゴムで弾かれる程度の刺激です。表面冷却で軽減します。

濃くなったように見えますが?

一時的に濃くなることがありますが、自然剥離で薄くなります。

他治療と併用可能ですか?

ケナコルト注射、ボトックス注射、フラクショナルレーザー、POTENZA®との併用が可能です。

日焼け後は施術できますか?

不可です。日焼けが落ち着いてから行います。

白抜け部分にも照射可能ですか?

周囲の色調を整える目的で照射可能です。

施術後のケアは?

保湿と紫外線対策が必須です。

妊娠・授乳中は?

安全のため控えていただきます。

顔以外も可能ですか?

はい、全身対応可能です。

施術時間は?

傷跡は5〜15分、美容は15〜30分程度です。

参考文献

  • Q-switched Laser Treatment for Hyperpigmented Scars. Ogawa R. Textbook on Scar Management 2020.
  • Kono T, Nozaki M, Chan HH, et al. Q-switched alexandrite laser treatment of nevus of Ota in Japanese patients. Lasers Surg Med. 2001.
  • Watanabe S, Takahashi H, et al. Q-switched Nd:YAG laser therapy for post-inflammatory hyperpigmentation. J Dermatol. 2009.

院長メッセージ

「傷跡の色素沈着は、赤みと同じくらい患者さんの悩みになる要素です。QスイッチアレキサンドライトとQスイッチYAGレーザーを使い分けることで、浅い色素から深い色素まで幅広く改善が可能です。生活背景やご希望に合わせ、最適な治療をご提案します。」