傷跡(未成熟瘢痕)のケア未成熟瘢痕(受傷直後〜半年〜1年) | きずときずあとのクリニック 豊洲院・銀座院 | 東京都江東区・中央区の形成外科・美容外科

きずときずあとのクリニック 豊洲院

豊洲駅
徒歩5
銀座駅
徒歩3
WEB予約 診療スケジュール

傷跡(未成熟瘢痕)のケア未成熟瘢痕(受傷直後〜半年〜1年)

けがの治療や手術などが終わったばかりの傷跡を見て、「この後、この傷跡はちゃんと薄くなるのかしら?」と不安になってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

一度できてしまった傷跡は、残念ながら無くなることはありませんが、通常、時間の経過とともに、少しずつ薄く、目立たなくなっていきます。

しかし、傷が治ったばかりの頃は、まだ皮膚がデリケートで、とても弱い状態です。この時期に余計な刺激を与えてしまうと、傷跡の回復が遅れてしまったり、目立つ傷跡になってしまったりする場合があるため、適切なケアで傷跡を大事に保護することが大切です。

傷跡のケアとは?

怪我や手術のあと、まだ赤みや盛り上がりが残っている時期の傷跡を「未成熟瘢痕」といいます。
この時期は瘢痕組織が再構築されている途中であり、適切なケアを行うことで将来の傷跡の目立ち方が大きく変わります
一方で、摩擦や紫外線、刺激によって悪化しやすく、放置すると色素沈着を起こしたり、肥厚性瘢痕やケロイドへ進行することもあります。

主な症状・特徴

  • 赤みや硬さがある
  • かゆみや違和感を伴うことがある
  • 半年〜1年ほどかけて徐々に白く落ち着いていく
  • 顎・口唇や関節部、熱傷後は悪化リスクが高い

当院での治療方針

1. 保存的治療(基本のケア)

  • エクラープラスター(ステロイドテープ):赤みや硬さが強い場合に使用
  • ビタミンA外用・シリコンジェルクリーム:盛り上がりの予防、乾燥防止
  • 保湿剤(ヒルドイド・ワセリン等):皮膚を安定化

2. 内服薬(必要に応じて)

  • ビタミンC・E、亜鉛・銅(皮膚再生サポート)
  • トラネキサム酸(色素沈着のある場合)
    ※当院ではすべて自費処方

3. 圧迫・固定・マッサージ

  • テープ固定・圧迫療法(部位に応じて)
  • マッサージは術後1ヶ月以降に開始(1日1回・1分程度)

4. レーザー治療(受傷後2か月以降)

  • ロングパルスNd:YAGレーザー:赤みの改善
  • IPL:炎症・赤みのコントロール
  • Qスイッチレーザー:色素沈着の抑制

生活上の注意

  • 紫外線対策(必ず日焼け止めを使用)
  • 摩擦や刺激を避ける
  • 「焦らず長い目で見る」ことを患者様・ご家族へ説明

よくある質問

赤みや硬さは自然に治りますか?

多くは半年〜1年で改善しますが、体質や部位によっては悪化するため早期からのケアが必要です。

赤みがある時期にレーザーして大丈夫ですか?

はい。受傷後2か月以降であれば炎症を抑える目的で照射可能です。

エクラープラスターはいつから貼ればいいですか?

傷が閉じて1か月前後で赤みや硬さが強い場合に使用を開始します。

ビタミンの内服は本当に効果がありますか?

ビタミンCやE、亜鉛・銅は皮膚の再生や炎症安定化に役立ちます。当院では再発予防目的で推奨しています。

色が濃くなってきました。大丈夫ですか?

摩擦や紫外線の影響で炎症後色素沈着が起きることがあります。日焼け止めとトラネキサム酸・ビタミンCの内服で予防・改善が期待できます。

関連する治療法ページ