当院は昭和大学江東豊洲病院 放射線治療科と連携し、再発を繰り返しやすいケロイド・難治性肥厚性瘢痕に対して、手術後に電子線を照射する術後放射線治療を行っています。切除後の瘢痕は再発率が高く、放射線治療を組み合わせることで再発を大幅に減らすことが報告されています。
対象となる方
- 再発を繰り返すケロイド
- 保存療法で改善しない難治性肥厚性瘢痕
- 前胸部・肩・下顎・恥骨上・耳介など、再発リスクが高い部位の切除後
治療の流れ
- 診察・治療方針の決定
保存療法(ステロイドテープ等)で改善が難しい場合、切除+放射線治療を検討します。
- 手術日の設定と紹介
手術治療を決定したら、1か月以上先の日程で手術日を決定します。
当院から昭和大学江東豊洲病院 放射線治療科宛に紹介状をお渡ししますので、できるだけ早めに受診してください。
- 放射線治療(電子線照射)
- 手術後、できるだけ早く(通常は24時間以内、遅くとも72時間以内)に開始します。
- 照射の分割方法・線量は放射線治療科が最終的に決定します。
- 保険適応上、治療できる部位は3か所までとなります。
- アフターケア
- 抜糸後できるだけ早期からエクラープラスターを貼付し、再発予防を行います。
- 必要に応じてテーピングやステロイド注射なども併用します。
期待できる効果
- 切除のみと比べ、再発率を大きく減らすことができます(報告では15〜25%程度まで低下)。
- 耳介や前胸部など再発しやすい部位でも、再発を抑えることが可能です。
安全性と適応
- 一時的な皮膚の赤みや色素沈着がみられることがあります。
- 発がんリスクは極めて低いと報告されています。
- 妊娠中・成長期の方、甲状腺・乳腺・生殖腺に近い部位は適応を慎重に判断します(放射線科と相談して決定します)。
費用について
- 個人差はありますが、保険適応で約5万円程度の費用がかかります(3割負担の場合)。
- 詳細は昭和大学江東豊洲病院 放射線治療科でご説明いたします。
よくある質問(Q&A)
照射はいつ行いますか?
術後できるだけ早く開始します。通常は数時間〜24時間以内、遅くとも72時間以内です。
通院は何回必要ですか?
分割の場合、3〜5回連続で通院することが一般的です。
費用はどのくらいかかりますか?
保険適応で約5万円程度かかります。個人によって前後するため、詳細は放射線科でご案内します。
副作用はありますか?
一時的な発赤や色素沈着、まれに皮膚の萎縮などが生じることがあります。
子どもや妊娠中でも受けられますか?
原則として慎重適応です。放射線科と相談のうえ決定します。
まとめ
当院では、切除+放射線治療+術後固定・テープ療法を組み合わせることで、再発しやすいケロイド・瘢痕の制御率を高めています。放射線治療は昭和大学江東豊洲病院 放射線治療科と密に連携して行っております。
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