リストカット瘢痕 - きずときずあとのクリニック 豊洲院

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リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
治療前 1年3ヶ月後 現在治療中
妊娠を希望する30代女性のリストカット痕に対し戻し植皮術を実施。術後半年で腕を出せるようになり、心理的負担も大きく軽減した症例。

術後の経過

術後の経過

治療内容

病名

左前腕瘢痕

治療内容

戻し植皮®術(100㎠以下)

治療期間・回数

450日・手術1回(通院14日)
施術の価格
¥1,100,000
リスク・副作用
出血、血腫(皮膚の下に血がたまってしまう) 創感染(バイキン感染)、痛み、腫れ、発赤、 湿疹、色素沈着などが落ち着くまで1年を要する、 傷跡が残る、ひきつれ、薬のアレルギー、 残った糸があとからでてくる、など

村松 英之 医師 コメント

本症例は30代女性の方です。20代前半にカッターやカミソリによる自傷行為を行い、その後長期間にわたりリストカット痕に悩まれていました。傷跡自体の見た目に加え、結婚を機に妊娠を希望されるようになり、「将来子どもに対してこの傷跡をどのように説明すればよいのか」という点が大きな心理的負担となり、当院を受診されました。
また、患者さんは傷跡を見るたびに当時のつらい記憶がよみがえることにも強く悩まれており、単なる整容面の改善だけでなく、精神的な区切りをつけたいという思いを抱えていました。診察では、前腕に線状のリストカット痕が認められ、成熟瘢痕の状態でした。レーザー治療による改善も選択肢として検討しましたが、患者さんの希望を踏まえ、より印象を大きく変える治療として戻し植皮術を選択しました。
戻し植皮術では、目立つ傷跡を含む皮膚を切除し、皮膚を縦方向に90度回転させて戻すことで、線状瘢痕の向きを変更しました。これにより、リストカット痕としての特徴を弱め、他人の視線を引きにくい傷跡へと再構成することを目的としています。術後は問題なく生着し、経過は非常に順調でした。
術後約半年が経過した頃から、患者さんは「他人に腕を見られても以前ほど気にならなくなった」と感じるようになりました。当初は化粧などを用いて傷跡をカバーしながら、少しずつ腕を露出する機会を増やしていきましたが、実際には周囲から指摘されることはほとんどなく、「他人の興味を引かない傷跡」であることを実感されました。その経験を重ねることで、徐々に半袖で過ごすことにも抵抗がなくなっていきました。
最終的には、見た目・心理面ともに悩みが大きく軽減し、約1年後、引っ越しを機に治療は終了となりました。本症例は、リストカット痕に対する戻し植皮術が、外見だけでなく患者さんの人生の次の段階を後押しする治療となり得ることを示す一例です。