リストカット瘢痕 - きずときずあとのクリニック 豊洲院

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リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
治療前 1年3ヶ月後 現在治療中
太さのある前腕のリストカット痕に対し、レーザーは不適と判断し戻し植皮術を実施。看護学校進学を見据え、術後1年で自然に腕を出せるようになった症例。

術後の経過

術後の経過

治療内容

病名

左前腕瘢痕

治療内容

戻し植皮®術(25㎠以下)

治療期間・回数

716日・手術1回(通院14回)
施術の価格
¥660,000
リスク・副作用
出血、血腫(皮膚の下に血がたまってしまう) 創感染(バイキン感染)、痛み、腫れ、発赤、 湿疹、色素沈着などが落ち着くまで1年を要する、 傷跡が残る、ひきつれ、薬のアレルギー、 残った糸があとからでてくる、など

村松 英之 医師 コメント

本症例は40代女性の方です。約20年前、20歳前後の時期に衝動的な自傷行為を行い、その後前腕にリストカット痕が残存していました。自傷の回数自体は多くなく、範囲も比較的限局していましたが、一本一本の傷跡は太く、線状瘢痕として明瞭に認識される状態でした。
患者さんは当初、レーザー治療による改善を希望して当院を受診されました。しかし診察の結果、本症例のように太さのある成熟したリストカット痕に対しては、レーザー治療単独では十分な改善が得られにくいと判断しました。そのため、治療選択肢として戻し植皮術を提案し、十分な説明を行った上で手術を希望されました。

また、この患者さんは将来、看護師を目指して看護学校への進学を考えており、実習などで前腕を露出する機会が多くなることを強く意識されていました。そのため、「これから先の生活で傷跡を気にし続けるのではなく、今のうちにしっかり向き合いたい」という思いが、手術を選択する大きな理由となりました。

戻し植皮術は問題なく施行され、術後の生着も良好でした。明らかな合併症は認めず、経過は順調でした。術後しばらくの間は、患者さん自身も慎重になり、化粧などを用いて傷跡をカバーしながら生活されていましたが、時間の経過とともに色調は徐々に薄くなり、質感も周囲皮膚になじんでいきました。

術後半年頃には、実習中も含めて「化粧をしなくても他人が全く気にしていない」ことに気づくようになり、次第に腕を露出することへの抵抗感が減少しました。術後1年の時点では、ほとんど化粧をすることなく、日常生活において自然に腕を出して過ごされているとのことでした。

本症例は、太さのある限局したリストカット痕に対して、戻し植皮術が有効であり、将来の職業や生活背景を含めた治療選択が患者さんの生活の質向上につながった一例と考えられます。