経過観察 症例集 – きずときずあとのクリニック 豊洲院

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経過観察 症例集

当院で治療中の経過写真を公開

症例写真一覧

治療前 1年後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
フラクショナルレーザー約10回で改善しなかった広範囲のリストカット痕に対し、局所麻酔下で戻し植皮術を実施。術後1年で腕を自然に出せるようになった症例。
本症例は30代後半の女性の方です。10代半ばから約2年間にわたり自傷行為を繰り返し行い、その結果、左前腕に広範囲のリストカット痕が残存していました。20代半ばには、傷跡の改善を目的として他院美容外科にてフラクショナルレーザー治療を複数回受けており、治療回数は約10回に及んでいましたが、十分な改善は得られなかったとのことです。
診察時には、左前腕に線状のリストカット痕が広範囲に分布しており、レーザー治療後の変化は限定的でした。これまでの治療経過や瘢痕の性状を踏まえ、レーザー治療の継続による改善は難しいと判断し、治療選択肢として戻し植皮術を提案しました。十分な説明のうえ、患者さんも戻し植皮術を希望され、治療を行うこととなりました。

戻し植皮術は局所麻酔下で施行しました。手術自体は問題なく終了し、術後の生着も良好でした。術後は外用剤を使用しながら経過観察を行い、時間の経過とともに傷跡は徐々に薄くなっていきました。患者さん自身も、腕の状態が着実に改善していることを実感され、治療経過に満足されていました。

経過中、一時的に毛穴の詰まりが目立つ時期がありましたが、適切な経過観察のもとで徐々に改善し、大きな問題には至りませんでした。その後は瘢痕の硬さも次第に軽減し、術後約8ヶ月の時点では、傷跡の盛り上がりはほぼ平坦となりました。

当初は化粧を用いて傷跡をカバーしながら生活されていましたが、術後約1年が経過した頃には、「ほとんど傷跡が気にならなくなった」と感じるようになり、自然に腕を露出できるようになりました。現在では、日常生活において傷跡を意識する場面は大きく減少し、治療は術後約1年で終了となっています。

本症例は、長期間にわたるリストカット痕およびレーザー治療無効例に対して、戻し植皮術が有効な選択肢となり得ることを示す一例です。
治療前 1年2ヶ月後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
前腕に広がるリストカット痕に対し、約3×12cmで戻し植皮術を実施。術後1年で半袖も自然に着られるようになり、高い満足が得られた症例。
本症例は30代女性の方です。20歳頃に自傷行為を行い、その後前腕にリストカット痕が残存していました。診察時には、太い傷跡と細い傷跡が混在しており、前腕に一定の広さで分布している状態でした。瘢痕は成熟しており、線状瘢痕として視認性の高い印象を与えていました。
患者さんはお子様を一人育てておられ、「将来この傷跡を子どもにどう思われるのか」という点に強い不安を抱えていました。また、夏場に半袖を着ることができないことも大きな悩みとなっており、日常生活や服装の選択に制限を感じて当院を受診されました。十分な説明と相談のうえ、傷跡の印象を大きく変える治療として戻し植皮術を希望されました。

本症例では、前腕のリストカット痕を含む約3×12cmの範囲に対して戻し植皮術を施行しました。線状に集中していた傷跡を皮膚の向きを変えて再構成することで、リストカット痕としての特徴を弱め、周囲皮膚となじませることを目的としています。術後の生着は良好で、明らかな合併症は認めませんでした。

術後は外用としてシルビロンを使用しながら経過観察を行いました。時間の経過とともに傷跡は徐々に落ち着き、色調や質感も改善していきました。それに伴い、患者さん自身の心理的負担も次第に軽減していきました。

術後約1年が経過した夏の時期には、「もう腕を出しても大丈夫だと感じられるようになった」との実感を得られ、半袖を着ることに対する抵抗感はほとんどなくなりました。現在では、外出時も傷跡を意識することなく自然に腕を出して生活されており、治療結果に高い満足を示されています。術後約1年で治療は終了となりました。

本症例は、比較的広い範囲に分布するリストカット痕に対して戻し植皮術を行うことで、外見だけでなく生活の質や将来への不安を大きく改善できた一例と考えられます。
治療前 1年1ヶ月後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
レーザー治療で改善しなかったリストカット痕に対し、遠方から戻し植皮術を実施。術後1年で腕を自然に出せるようになり、前向きな変化が得られた症例。
本症例は30代後半の女性の方です。10代の頃にカミソリによる自傷行為を行い、前腕に複数のリストカット痕が残存していました。一部の傷跡は太く、過去に縫合処置を受けた既往もありました。その後、傷跡の改善を目的としてレーザー治療を複数回受けていましたが、十分な効果は得られず、特に夏場に腕を露出できないことが大きな悩みとなっていました。
診察では、太さのある線状のリストカット痕が複数認められ、成熟瘢痕の状態でした。これまでの治療経過を踏まえると、レーザー治療によるさらなる改善は難しいと判断し、患者さんの希望もあり戻し植皮術を選択しました。
患者さんは遠方在住でしたが、事前診察で予定を決めて、その後再度来ていただき手術を行い、術後は一泊入院のうえ翌日に状態を確認しました。問題がないことを確認した後は一度帰宅していただき、抜糸は術後2週間で来院して行いました。その後の経過観察は、必要に応じて来院とオンライン診療を併用して行っています。戻し植皮術は合併症が少なく経過が安定しているため、遠方の患者さんにとっても受けやすい手術であると考えられます。
術後経過は良好で、明らかな合併症は認めませんでした。患者さんは術後、徐々に腕を露出することに挑戦しており、当初はメイクやファンデーションテープを使用しながら生活されていました。特に、ファンデーションテープが貼りやすくなったことを実感され、術後約半年間はそれを活用しながら過ごされていました。
その後、傷跡が落ち着くにつれて他人の視線が気にならなくなり、術後約1年の時点では、腕を出す服装も気にせず選べるようになりました。「前向きな気持ちになれた」との言葉も聞かれ、生活の質の向上が得られた症例です。
治療前 1年3ヶ月後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
太さのある前腕のリストカット痕に対し、レーザーは不適と判断し戻し植皮術を実施。看護学校進学を見据え、術後1年で自然に腕を出せるようになった症例。
本症例は40代女性の方です。約20年前、20歳前後の時期に衝動的な自傷行為を行い、その後前腕にリストカット痕が残存していました。自傷の回数自体は多くなく、範囲も比較的限局していましたが、一本一本の傷跡は太く、線状瘢痕として明瞭に認識される状態でした。
患者さんは当初、レーザー治療による改善を希望して当院を受診されました。しかし診察の結果、本症例のように太さのある成熟したリストカット痕に対しては、レーザー治療単独では十分な改善が得られにくいと判断しました。そのため、治療選択肢として戻し植皮術を提案し、十分な説明を行った上で手術を希望されました。

また、この患者さんは将来、看護師を目指して看護学校への進学を考えており、実習などで前腕を露出する機会が多くなることを強く意識されていました。そのため、「これから先の生活で傷跡を気にし続けるのではなく、今のうちにしっかり向き合いたい」という思いが、手術を選択する大きな理由となりました。

戻し植皮術は問題なく施行され、術後の生着も良好でした。明らかな合併症は認めず、経過は順調でした。術後しばらくの間は、患者さん自身も慎重になり、化粧などを用いて傷跡をカバーしながら生活されていましたが、時間の経過とともに色調は徐々に薄くなり、質感も周囲皮膚になじんでいきました。

術後半年頃には、実習中も含めて「化粧をしなくても他人が全く気にしていない」ことに気づくようになり、次第に腕を露出することへの抵抗感が減少しました。術後1年の時点では、ほとんど化粧をすることなく、日常生活において自然に腕を出して過ごされているとのことでした。

本症例は、太さのある限局したリストカット痕に対して、戻し植皮術が有効であり、将来の職業や生活背景を含めた治療選択が患者さんの生活の質向上につながった一例と考えられます。
治療前 1年3ヶ月後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
妊娠を希望する30代女性のリストカット痕に対し戻し植皮術を実施。術後半年で腕を出せるようになり、心理的負担も大きく軽減した症例。
本症例は30代女性の方です。20代前半にカッターやカミソリによる自傷行為を行い、その後長期間にわたりリストカット痕に悩まれていました。傷跡自体の見た目に加え、結婚を機に妊娠を希望されるようになり、「将来子どもに対してこの傷跡をどのように説明すればよいのか」という点が大きな心理的負担となり、当院を受診されました。
また、患者さんは傷跡を見るたびに当時のつらい記憶がよみがえることにも強く悩まれており、単なる整容面の改善だけでなく、精神的な区切りをつけたいという思いを抱えていました。診察では、前腕に線状のリストカット痕が認められ、成熟瘢痕の状態でした。レーザー治療による改善も選択肢として検討しましたが、患者さんの希望を踏まえ、より印象を大きく変える治療として戻し植皮術を選択しました。
戻し植皮術では、目立つ傷跡を含む皮膚を切除し、皮膚を縦方向に90度回転させて戻すことで、線状瘢痕の向きを変更しました。これにより、リストカット痕としての特徴を弱め、他人の視線を引きにくい傷跡へと再構成することを目的としています。術後は問題なく生着し、経過は非常に順調でした。
術後約半年が経過した頃から、患者さんは「他人に腕を見られても以前ほど気にならなくなった」と感じるようになりました。当初は化粧などを用いて傷跡をカバーしながら、少しずつ腕を露出する機会を増やしていきましたが、実際には周囲から指摘されることはほとんどなく、「他人の興味を引かない傷跡」であることを実感されました。その経験を重ねることで、徐々に半袖で過ごすことにも抵抗がなくなっていきました。
最終的には、見た目・心理面ともに悩みが大きく軽減し、約1年後、引っ越しを機に治療は終了となりました。本症例は、リストカット痕に対する戻し植皮術が、外見だけでなく患者さんの人生の次の段階を後押しする治療となり得ることを示す一例です。
治療前 1年2ヶ月後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
10代の時のリストカット痕に対し、前腕後面へ戻し植皮術を実施。術後1年で傷跡は落ち着き、腕を出せるようになるなど生活の質が大きく改善した症例。
初診時の診察では、複数部位に線状のリストカット痕が存在していましたが、特に前腕の傷跡が目立ち、患者さんご自身も最も気にされている部位でした。傷跡の性状としては成熟瘢痕であり、長期間経過していることから、レーザー治療による大きな改善は期待しにくいと判断しました。
患者さんは、見た目の印象を大きく変える治療を希望されており、十分な説明と相談のうえで、前腕のリストカット痕に対して戻し植皮術を選択しました。戻し植皮術では、線状で視認性の高い傷跡を含む皮膚を切除し、皮膚の向きを変えて戻すことで、傷跡の印象を変えることを目的としています。本症例では、範囲を前腕に限定し、周囲皮膚とのなじみを重視した手術を行いました。
術後経過は順調で、明らかな合併症は認めませんでした。時間の経過とともに傷跡は落ち着き、質感や色調も周囲皮膚になじんでいきました。術後約1年の時点では、患者さん自身が「腕を出すことに抵抗がなくなった」と感じるまでに改善し、長年抱えていた悩みは大きく軽減しました。
本症例は、複数部位にリストカット痕を有する患者さんにおいても、悩みの中心となる部位を選択して戻し植皮術を行うことで、生活の質の改善につながることを示す一例です。
治療前 1年後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
他院での切除術後も悩みが残ったリストカット痕に対し、当院で戻し植皮術を実施。生着良好で、術後1年で傷跡は改善し高い満足が得られた症例。
本症例は30代女性の方です。10代にリストカットを行い、その後20歳時に他院形成外科にて切除術を受けています。切除術は、リストカット痕をできるだけ減らす目的で、広範囲の瘢痕を縦方向に切除し縫合する方法が選択されていました。その結果、一本の線状の傷跡へと形態は変化しましたが、すべてのリストカット痕を完全に切除することはできず、部分的にリストカット痕が残存していました。
見た目としては「典型的なリストカット痕」とは分かりにくい状態ではありましたが、患者さんご本人にとっては悩みが解消されたとは言えず、結果として腕を出すことができない生活が続いていました。傷跡の存在そのものが常に意識され、長年にわたり心理的負担を抱えておられました。
さらに、切除術後の経過として、傷跡の赤みや盛り上がりといったトラブルが繰り返し生じていた点も問題となっていました。切除術は限局した小範囲のリストカット痕に対しては有効な場合もありますが、ある程度の長さや範囲を伴う症例では、かえって人目を引く傷跡となりやすく、術後トラブルも多いと考えられます。本症例もその典型例でした。
当院では、残存するリストカット痕および切除術後の傷跡に対して、戻し植皮術を提案しました。線状で目立ちやすい傷跡を、皮膚の向きを変えて再構成することで、傷跡の印象そのものを変えることを目的としています。戻し植皮術は問題なく生着し、術後経過も良好でした。
術後約1年の時点では、傷跡は落ち着き、質感・色調ともに改善が得られました。患者さんご本人からも高い満足が得られ、長年続いていたリストカット痕に対する悩みは大きく軽減しました。本症例は、切除術後も悩みが残る症例において、戻し植皮術が有効な選択肢となり得ることを示す一例です。
治療前 6ヶ月後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
左上腕のリストカット痕に対し、フラクショナルレーザー約10回で改善乏しく、戻し植皮術を選択。線状瘢痕を再構成し、見た目が大きく改善した症例。
本症例は20代女性の方です。17歳時に左上腕に自傷行為を行い、その後リストカット痕が残存したため、傷跡治療について当院に相談に来られました。診察時には、盛り上がりを伴う太い線状の傷跡が認められ、成熟瘢痕の状態でした。上腕という部位特性上、衣類によっては露出することもあり、見た目の印象を気にされていました。
初期治療として、当院ではフラクショナルレーザーによる治療を開始しました。目的は、盛り上がりを抑え、瘢痕の質感を改善することでした。定期的に治療を継続し、約10回のレーザー治療を行いましたが、凹凸や線状瘢痕としての視認性は残存し、患者さんご自身も「これ以上の改善は難しいのではないか」と感じるようになりました。
そこで、レーザー治療単独での改善には限界があると判断し、治療選択肢として戻し植皮術を説明しました。戻し植皮術では、目立つ傷跡を含む皮膚をやや大きめに切除し、その皮膚を90度回転させて戻すことで、線状瘢痕の印象を変えることを目的とします。本症例では、太く目立っていたリストカット痕を切除し、一本の縦方向の傷跡として再構成しました。
術後経過は良好で、明らかな合併症は認めませんでした。傷跡は全体としてなだらかになり、境界部も目立ちにくい印象となっています。線状に集中していたリストカット痕が整理されたことで、見た目の印象は大きく改善しました。現在、患者さんは日常生活において特に支障なく過ごされており、治療結果にも満足されています。
本症例は、フラクショナルレーザー治療を十分に行った後でも改善が乏しい太いリストカット痕に対して、戻し植皮術が有効な選択肢となり得ることを示す一例です。
治療前 8ヶ月後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
太く盛り上がったリストカット痕に対し、レーザー治療の限界を考慮して戻し植皮術を実施。看護師としての生活背景も踏まえ、術後8ヶ月で高い満足が得られた症例です。
本症例は20代女性の方です。10代後半に左手首に自傷行為を行い、その結果、リストカット痕が残存していました。特に1本の太い傷跡が盛り上がりを伴って目立つ状態で、周囲皮膚との質感差も大きく、視認性の高い傷跡となっていました。
これまで複数の医療機関で相談を行い、多くの施設でレーザー治療を提案されていましたが、「本当に良くなるのか分からない」という不安が強く、最終的に当院を受診されました。診察では、瘢痕が太く硬さを伴っており、皮下に明らかな線維性変化を触知しました。このような性状のリストカット痕に対しては、レーザー治療単独では十分な改善が得られにくいと判断しました。
また、患者さんの職業は看護師であり、業務上、手首を露出する場面が避けられないという背景がありました。常に傷跡を隠し続けることによる心理的負担や、今後も長期にわたり気にし続ける可能性を考慮し、「同じ傷跡を薄くする」よりも、「違う印象の傷跡に変える」治療として、戻し植皮術を提案しました。
手術は、皮下に硬結を伴う太いリストカット痕を含む範囲に限定して行い、過度に広範囲とならないよう配慮しました。戻し植皮術により、線状で目立ちやすい瘢痕を面状の傷跡へと再構成し、視線の集中を分散させることを目的としています。
術後経過は良好で、明らかな合併症は認めませんでした。術後約8ヶ月の時点で、傷跡は徐々に落ち着き、患者さんご本人から「本当にこの手術を受けてよかった」との言葉をいただいています。リストカット痕に対する治療では、瘢痕の性状だけでなく、生活背景や職業を含めた総合的な判断が重要であり、本症例はその一例と考えられます。
治療前 10ヶ月後 現在治療中

リストカット瘢痕

リストカット跡部位:腕・腋受傷時期:3年以上前状態:白い
10代の自傷によるリストカット痕に対し、他院でのフラクショナルレーザー10回で改善乏しく、当院にて戻し植皮術を実施。術後経過は良好な症例です。
本症例は20代女性の日本人患者です。10代半ばに自傷行為を行い、前腕に複数のリストカット痕が残存していました。受傷から10年以上が経過しており、瘢痕は成熟瘢痕の状態でした。1年前より他院にてフラクショナルレーザー治療を繰り返し受けており、治療回数は約10回に及んでいましたが、十分な改善が得られないとのことで当院を受診されました。
診察では、前腕に比較的太さのある線状のリストカット痕が数本認められました。瘢痕の範囲は限局しており、全体としては広範囲瘢痕には該当しないものの、線状瘢痕特有の視認性の高さが問題となっていました。これまでのレーザー治療歴や瘢痕の性状を踏まえると、追加のフラクショナルレーザー単独での改善には限界があると判断しました。
そこで当院では、治療選択肢として戻し植皮術を提案しました。本症例では、目立つリストカット痕を含む皮膚を正方形に切除し、その皮膚を90度回転させて元の部位に戻す方法を選択しています。皮膚の採取厚は比較的浅く、約1000分の10インチとし、瘢痕の質感改善と周囲皮膚とのなじみを重視しました。
術後経過は良好で、明らかな合併症は認めていません。時間の経過とともに傷跡は徐々に薄くなっており、質感も改善傾向を示しています。現時点では境界部がやや目立つものの、患者さん自身は化粧などで十分にカバーできていると感じており、日常生活上の支障は大きく軽減しています。
リストカット痕に対する治療では、レーザー治療だけでなく、瘢痕の形態や範囲に応じて戻し植皮術を適切に選択することで、見た目の印象を大きく変えることが可能です。本症例は、治療法選択の重要性を示す一例と考えられます。