きずときずあとのクリニック 豊洲院

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ワセリンが効く傷跡とは?傷跡を残さないための方法を徹底解説!

2025.06.27

傷跡ができてしまった時に「放置すべきなのか、それとも何か対処した方が良いのか」と迷われる方も少なくないでしょう。

また、持病を抱えていたり、肌が弱かったりすることにより、安易に薬などを使うことができず、傷跡を残さないための処置方法に悩まれている方もおられます。

本記事では、赤ちゃんや肌の弱い方にも使用可能な「ワセリン」を使った傷跡への処置方法を解説します。

ワセリンが効く傷跡の種類や傷跡を残さないためにすべきことも徹底解説しますので、最後までご覧ください。

ワセリンとは?

ワセリンとは、石油から抽出された鉱物油を原料とする保湿剤です。
無色または半透明の固体で、皮膚の保護や保湿に効果があり、乾燥肌やひび割れた皮膚の治療、切り傷や軽度のやけどの保護などに使用されます。

また、傷が治る過程でワセリンを塗ることで、乾燥や外的刺激から傷を守り、傷跡が目立ちにくくなることが期待できます。

【用途別】ワセリンの種類をご紹介

ワセリンの種類は純度で決まります。
用途別にワセリンの種類を表にしましたので、ご覧ください。

精製度特徴と用途
白色ワセリン高い無色無臭です。精製度が比較的高く、不純物がほとんど含まれていないため、肌への刺激が少ないのが特徴。医療用やスキンケアで広く使用されており、皮膚の保護や乾燥防止、傷口の保護、敏感肌や赤ちゃんのケアにも適しています。
黄色ワセリン低い黄色がかった色をしており、白色ワセリンに比べて不純物が多いという特徴を持っています。安価ですが、敏感肌には刺激を与える可能性があるため注意が必要です。工業用や乾燥した肌のケア、リップバームとしても使用されることがありますが、医療用にはあまり使用されません。
プロペト非常に高い白色ワセリンの中でも特に精製度が高く、皮膚への刺激がほぼないため、医療現場で使用されることが多いです。赤ちゃんやアレルギー体質の人、敏感肌の人向けのスキンケアや医療用製品にも使用されます。

ワセリンが効く傷跡は?

ワセリンが効果を発揮する傷跡は、すべて軽度なもので、すり傷や切り傷、手術後の傷跡、やけどなどです。

ワセリンは、浅い傷が治りやすくなるよう保護膜を作り、水分を保持して乾燥を防ぐことにより、傷が柔らかい状態を保ち、瘢痕形成が軽減されることが期待できます。

手術後の傷跡をきれいに治すためには、乾燥や外部からの刺激を避けることが重要です。

ワセリンを塗ることで、傷跡が柔らかく保たれ、皮膚の張りなどが軽減されることがあります。
ただし、医師の指示に従って使用してください。

軽度の火傷(I度〜II度のやけど)には、ワセリンを使用することで、患部の保湿をし、傷跡を残さないようにするという効果が期待できます。

ワセリンを使った傷跡の処置方法

ワセリンを使った傷跡の処置方法の手順を、以下のシーン別でご紹介します。

  • 軽度のすり傷や切り傷の場合
  • 手術後の軽度な傷跡の場合
  • 軽度のやけどの場合

軽度のすり傷や切り傷の場合

  1. まずは、傷口を触る際に菌が 移ってしまわないように手を洗いましょう。
  2. 次に傷口を流水で優しく洗い、汚れや細菌を取り除きます。
  3. 傷口が清潔になったら、傷に保湿効果のあるワセリンを薄く塗ります。
    傷跡を早くきれいに治すためには「保湿」が大切です。
  4. 最後に傷を保護するために絆創膏やガーゼで覆い、傷口を汚れや雑菌から守りましょう。

手術後の軽度な傷跡の場合

  1. 傷口が完全に閉じているかを確認します。
    傷口が閉じ切っていない場合は、ワセリンの使用を医師と相談してください。
  2. 傷跡に触れる手を清潔に保ち、傷跡を軽く洗い清潔に保ちます。
  3. ワセリンを塗り、必要であればガーゼで傷跡を覆うことにより保湿力を高めることができます。

ワセリンは、創部の保湿をし湿潤環境を保つことで、皮膚の再生を促し、傷跡を目立たせなくさせる効果が期待できます。

しかし、手術後の傷跡のケアに関しては、医師の指示が最優先ですので、ワセリンの使用についても、必ず医師に確認しましょう。

軽度のやけどの場合

  1. やけどした部位をまず清潔な冷水で15〜30分ほど冷やし、熱を取ります。
    やけどした部位に、蒼白または赤褐色の水疱ができているようなら、病院で診てもらいましょう。
  2. 冷やした患部に薄くワセリンを塗布することにより、保湿し、やけどが乾燥してひび割れるのを防ぎます。
  3. ワセリンを塗った後、必要であれば絆創膏やガーゼで患部を覆ってください。

万が一、水ぶくれができてしまった場合は、無理に破らないようにしてください。
破れてしまった場合も、ワセリンで保湿し、ガーゼで覆って保護します。

軽度の傷跡を残さないためにすべきこと

軽度の傷跡を残さないために簡単にできることをご紹介します。

日光に当てない

傷跡を日光に当てないようにしましょう。
傷跡を残さないために重要なことは「保湿」です。
傷跡が乾燥すると皮膚が硬くなり、目立つ瘢痕やケロイドが発症しやすくなります。

正しい食生活を心がける

食事は皮膚の再生や傷跡を治すのに大きな影響を与えます。

そのため、軽度の傷跡を残さないためには正しい食生活を心がけることが重要です。

例えば、タンパク質はコラーゲンの生成を促進させるため、皮膚や組織の再生に欠かせません。
また、ビタミンCは抗酸化作用があるため、炎症を抑え、傷跡の回復を早める効果も期待されます。

このように、食生活に気をつけ、皮膚の再生に必要な栄養素を摂ることは、傷跡を残さないために欠かせないものとなります。

ワセリンガーゼ法を試してみる

ワセリンガーゼ法とは、傷跡のケアにおいてワセリンを塗ったガーゼを使用する方法です。
この方法は、傷跡を保湿することにより、治癒を促進し、傷跡を目立ちにくくする効果が期待できます。

先述したように、傷跡を残さないためには乾燥は大敵ですが、ワセリンを使うことで、傷跡を効率的に保湿することができます。

また、ワセリンが傷口を保湿するため、ガーゼが乾燥して傷に貼り付くことがなく、ガーゼ交換時の痛みを軽減できるでしょう。

ワセリンが効く傷跡とは?傷跡を残さないための方法|まとめ

本記事では、ワセリンを使った傷跡への処置方法やワセリンが効く傷跡の種類、傷跡を残さないためにすべきことを徹底解説しました。

ワセリンの使用により湿潤環境を保つことで、軽度なすり傷や切り傷、手術後の傷跡、やけどでできた傷跡を残さないよう、皮膚の再生を促すため保湿するのに効果的です。

傷跡を残さないケア方法として、ワセリンガーゼ法がおすすめですので、ぜひ試してみてください。
重度のやけどを負ってしまった場合は、次の記事を参考にしてみてください。
やけどの応急処置方法は?水ぶくれができた時の対処法や薬について解説