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湿潤療法ってなんぞや?

2018.03.16

最近、湿潤療法ってよく聞くようになりましたよね。

 

じゃこれっていったい何なのか?

 

説明するのって結構難しいです。

 

 

難しい時は、まずはウィキペディア先生に聞いてみましょう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/湿潤療法

 

 

「湿潤療法(しつじゅんりょうほう)は、創傷(特に擦過傷)や熱傷褥瘡などの皮膚潰瘍に対し、従来のガーゼと消毒薬での治療を否定し、「消毒をしない」「乾かさない」「水道水でよく洗う」を3原則として行う治療法。モイストヒーリング閉鎖療法潤い療法(うるおい療法)とも呼ばれる。」

 

と書いてあります。そのあとにもすごくたくさんいろんな事書いてあります。

 

暇な方は読んでみてください。

 

暇でない方はそのまま続けて僕のブログを読んでくださいね。

 

 

 

 

では、自分のなかで湿潤療法って何かを簡単にいうと、

 

「傷をちょっと湿った状態で治す」

 

と言う事です。

 

 

じゃあ、なんで湿潤療法がよいのか?

 

①早く治るっていう事と、

 

②痛みが少ないということですね。

 

一つづつ説明していきましょう。

 

①なんで早く治るか?

 

 

これって結構見落とされていることなんですが、

 

「傷って自分自身で治っていくもの」

 

なんです。

 

「お薬が傷を治してくれる」のではないのです。

 

傷が本来持っている「傷が自分自身で治ろう」という力を、邪魔しないように、そしてもっと引き出してあげるような治療を我々は行っているのです。

 

そして、その傷が自分自身で治ろうとするためには、乾燥しているところよりも

「ちょっと湿った状態」

がよいのです。

 

ちょっと湿っている状況の方が、傷が本来持っている「傷が自分自身で治ろう」という力を発揮することができるのです。

 

 

②痛みが少ない

 

もうこれはなんとなくわかると思うんですが、怪我の治療で痛いのって

 

消毒

ガーゼがくっつくこと

 

ですよね。

 

 

まず、消毒ってすごくしみるじゃないですか?

 

水道で洗うだけだったら、消毒薬よりも痛くないですよね。

 

また消毒薬が「傷が自分自身で治ろう」とする力を減らしてしまうこともわかってきたので、湿潤療法では基本的に使われません。

 

そして湿潤療法はガーゼがくっつきません

 

ですのでガーゼ交換の時の痛みが少ないのです。

 

 

以上の理由から自分は湿潤療法を使って、様々な怪我の治療をしています。

 

 

まとめます。

 

湿潤療法とは、「ちょっと湿った状態で治す治療」であり

 

①傷が早く治る

②痛みが少ない

 

のが特徴です。

 

 

ご理解いただけましたでしょうか?

 

まだまだ説明不足な部分もありますが申し訳ありません。

 

湿潤療法が出てきた歴史などもおもしろいのでいつかお話しできたらと思います。

 

 

 

 

当院は完全予約制ですが、

怪我ややけどなどの緊急の患者さんの診察は可能です

その際は必ずお電話でご連絡ください

なお、混雑状況によってはお待たせする場合もございます

ご了承いただければ幸いです

 

 

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記事執筆者

院長村松英之
きずときずあとのクリニック豊洲院院長 村松英之

資格

日本形成外科学会専門医
日本熱傷学会専門医
日本創傷外科学会専門医
皮膚腫瘍外科分野指導医
小児形成外科分野指導医